TSKaigi 2026に参加しました #TSKaigi
LayerX のエンジニアが参加した TSKaigi 2026 で、Microsoft が TypeScript コンパイラを Go に移行するプロジェクトの成果と戦略について報告されました。
キーポイント
TSKaigi 2026 における LayerX の参加概要
LayerX はゴールドスポンサーおよび学生支援スポンサーとして協賛し、4名のエンジニアが登壇して API 設計や型推論に関する幅広いテーマを共有しました。
Microsoft による TypeScript コンパイラの Go 移行プロジェクト
Jake Bailey 氏による基調講演で、長年のパフォーマンス課題解決のため TypeScript コンパイラをセルフホストから Go 言語へ完全移行した経緯と成果が報告されました。
VSCode を活用したパフォーマンス改善の証明
大規模リポジトリである VSCode のコードに対して型検証や tsc 実行を行うベンチマークをデモし、Go 移行による劇的な速度向上を実証しました。
プロジェクトの公開とコミュニティへの影響
非公開リポジトリでの試行錯誤を経て「typescript-go」が GitHub で公開され、開発者が誰でも試せる状態になったことが紹介されました。
Go 移行プロジェクトの活用方法
VSCode 拡張機能「TypeScript (Native Preview)」を利用することで、型解析完了までの速度が大幅に向上し、TS7 リリース版も期待されている。
LayerX ブースでの技術事例展示
GUI で計算式を記述する複雑なフォームや Electron アプリ開発など多岐にわたる事例を出展し、来場者から好評を得た。
社外へのアウトプット継続の必要性
新入社員として事業内容を説明する過程で、LayerX の認知度は高いが具体的な事業内容の理解は浅いことを実感し、継続的な発信の重要性を再認識した。
重要な引用
自身の中でもっとも印象に残ったセッションが、1 日目最後の基調講演です
VSCode のコードに対して型検証を行う際の速度比較や、実際にリポジトリで tsc を実行するデモ(氏曰く「呪われたコマンド」)が行われていました
Microsoft 自身が TypeScript を大規模に利用しており、パフォーマンスを改善し続ける強い動機を持っている点
入れるだけで VSCode で TS ファイルを開いてから型解析が完了するまでの速度が大幅に向上するとのことでした
LayerX の社名はご存知でも実際どんな事業をやっているのかご存知でない方もまだ多いことを実感したので、今後もこういった出展や社外へのアウトプットを継続していく必要性を強く感じました
普段触っていないバックエンド TS の世界の話も聞くことができ、改めて TypeScript の表現力を見直す機会になりました
影響分析・編集コメントを表示
影響分析
この記事は、TypeScript エコシステムの基盤であるコンパイラのパフォーマンス改善という重要な技術的転換点を報じており、開発者コミュニティ全体に大きな影響を与える可能性があります。特に Microsoft が自社の大規模プロジェクト(VSCode)をベンチマークとして公開したことは、言語の信頼性と将来性を示す強力な証拠となり、TypeScript の継続的な進化に対する期待を高めています。
編集コメント
TypeScript の基盤技術が Go へ移行するという画期的なニュースを、現場のエンジニア視点で詳細にレポートした貴重な記事です。開発者コミュニティにとって、言語の将来性とパフォーマンス改善の実像を理解する上で極めて重要な情報源となります。
こんにちは。Ai Workforce 事業部 開発部の id:ninjinkun です。
先日開催された TSKaigi 2026 において、LayerX はゴールドスポンサーおよび学生支援スポンサーとして協賛しました。
このエントリでは弊社社員の登壇資料の共有、1 日目の最後に行われた基調講演の様子、そして LayerX ブースの様子をレポートします。今回はゴールドスポンサーとしての出展に加え、LayerX から総勢 4 名のエンジニアが登壇しました。まずはそれぞれの登壇資料からご紹介します。
登壇資料
API 設計や型の推論にまつわる話まで、幅広いテーマでの登壇となりました。各発表の資料は以下の通りです。もしご興味のある方はぜひご覧ください。
基調講演 TS7: How We Got There
自身の中でもっとも印象に残ったセッションが、1 日目最後の基調講演です。Microsoft で TypeScript コンパイラの Go 移行をリードしている Jake Bailey 氏による基調講演が行われました。内容としては、セルフホストで書かれていた TS コンパイラが長年抱えていたパフォーマンスの問題の紹介から始まり、どのように移行プロジェクトが始まったのか、なぜ Go 言語を選んだのかという説明がわかりやすく展開されました。そして最後に劇的に改善されたパフォーマンスのデモで締め括られるというストレートかつ熱い構成で、会場も熱気に包まれていました。
印象的だったのは、VSCode のコードが頻繁にベンチマークとして使われていたことです。VSCode のコードに対して型検証を行う際の速度比較や、実際にリポジトリで tsc を実行するデモ(氏曰く「呪われたコマンド」)が行われていました。VSCode を引き合いに出しているのはおそらく社内に対する説明と社外に対するアピールの両方の目的があるのでしょうが、理にかなった戦略だと感じました。この例から伝わる通り、Microsoft 自身が TypeScript を大規模に利用しており、パフォーマンスを改善し続ける強い動機を持っている点は、いち TS ユーザーとしても言語の将来に期待が持てる内容でした。
また私個人としては、2 日目の昼食の時間に氏が近くに座っていたので、多少勇気を出して話しかけてお礼を言えたのがよかったです。非公開リポジトリでの数ヶ月の試行錯誤を経てリポジトリを公開した話や、なんで C# にしないんだと頻繁に言われる話などを冗談めかして語ってくれました。
すでに Go 移行プロジェクトは typescript-go リポジトリで公開されており、誰でも試すことが可能です。氏のおすすめはまず VSCode 拡張の TypeScript (Native Preview) を利用することで、入れるだけで VSCode で TS ファイルを開いてから型解析が完了するまでの速度が大幅に向上するとのことでした。Go 移行プロジェクトのリリース版である TS7 は Coming Soon とのことなので、楽しみに待ちたいと思います。
LayerXブース
今回LayerXとして2日間スポンサーブースを出展しました。ブースでは@syumai、@やた、@Yokan の3名が社内からヒアリングしてきたTypeScriptやフロントエンドに関連した事例をディスプレイで展示し、来場者の方の興味に合わせてその中からトピックを選び説明を行いました。内容は変数をGUI(グラフィカルユーザーインターフェース)で選択しながら計算式を記述できる複雑なフォームを実装した話、ElectronでPC利用を記録するアプリを開発した話など多岐にわたり、ブースに訪れてくださった方にも好評でした。残念ながらコンテンツはその場限りの公開だったのですが、今後また紹介できればと思います。
私自身は今年4月に入社したばかりのため、前述のコンテンツや会社の事業であるバクラクやAi Workforceについて最初はたどたどしく説明していたのですが、2日間ブースに立ち続けてある程度スムーズに説明できるようになりました。ブースに立ちながら、LayerXの社名はご存知でも実際どんな事業をやっているのかご存知でない方もまだ多いことを実感したので、今後もこういった出展や社外へのアウトプットを継続していく必要性を強く感じました。
アフターイベントのご案内
6/3(水)にUbie様、ビットキー様との共催でアフターイベント「歴史あるプロダクトで、"AIに任せられる領域"をどう広げるか?TSKaigi アフターイベント」を開催します。
TSKaigi本編では話しきれなかったTypeScriptに関するトークに加え、懇親会でより学びを深められる機会です。ぜひ下記connpassリンクよりお申し込みください。
終わりに
私は今回初めてTSKaigiに参加しましたが、普段触っていないバックエンドTSの世界の話も聞くことができ、改めてTypeScriptの表現力を見直す機会になりました。
運営の皆様、スピーカーの皆様、そしてブースに立ち寄ってくださった皆様、ありがとうございました!
原文を表示
こんにちは。Ai Workforce事業部 開発部の id:ninjinkun です。
先日開催されたTSKaigi 2026において、LayerXはゴールドスポンサーおよび学生支援スポンサーとして協賛しました。
このエントリでは弊社社員の登壇資料の共有、1日目の最後に行われた基調講演の様子、そしてLayerXブースの様子をレポートします。今回はゴールドスポンサーとしての出展に加え、LayerXから総勢4名のエンジニアが登壇しました。まずはそれぞれの登壇資料からご紹介します。
登壇資料
API設計や型の推論にまつわる話まで、幅広いテーマでの登壇となりました。各発表の資料は以下の通りです。もしご興味のある方はぜひご覧ください。
基調講演 TS7: How We Got There
自身の中でもっとも印象に残ったセッションが、1日目最後の基調講演です。MicrosoftでTypeScriptコンパイラのGo移行をリードしているJake Bailey氏による基調講演が行われました。内容としては、セルフホストで書かれていたTSコンパイラが長年抱えていたパフォーマンスの問題の紹介から始まり、どのように移行プロジェクトが始まったのか、なぜGo言語を選んだのかという説明がわかりやすく展開されました。そして最後に劇的に改善されたパフォーマンスのデモで締め括られるというストレートかつ熱い構成で、会場も熱気に包まれていました。
印象的だったのは、VSCodeのコードが頻繁にベンチマークとして使われていたことです。VSCodeのコードに対して型検証を行う際の速度比較や、実際にリポジトリでtscを実行するデモ(氏曰く「呪われたコマンド」)が行われていました。VSCodeを引き合いに出しているのはおそらく社内に対する説明と社外に対するアピールの両方の目的があるのでしょうが、理にかなった戦略だと感じました。この例から伝わる通り、Microsoft自身がTypeScriptを大規模に利用しており、パフォーマンスを改善し続ける強い動機を持っている点は、いちTSユーザーとしても言語の将来に期待が持てる内容でした。
また私個人としては、2日目の昼食の時間に氏が近くに座っていたので、多少勇気を出して話しかけてお礼を言えたのがよかったです。非公開リポジトリでの数ヶ月の試行錯誤を経てリポジトリを公開した話や、なんでC#にしないんだと頻繁に言われる話などを冗談めかして語ってくれました。
すでにGo移行プロジェクトはtypescript-goリポジトリで公開されており、誰でも試すことが可能です。氏のおすすめはまずVSCode拡張のTypeScript (Native Preview)を利用することで、入れるだけでVSCodeでTSファイルを開いてから型解析が完了するまでの速度が大幅に向上するとのことでした。Go移行プロジェクトのリリース版であるTS7はComing Soonとのことなので、楽しみに待ちたいと思います。
LayerXブース
今回LayerXとして2日間スポンサーブースを出展しました。ブースでは@syumai、@やた、@Yokan の3名が社内からヒアリングしてきたTypeScriptやフロントエンドに関連した事例をディスプレイで展示し、来場者の方の興味に合わせてその中からトピックを選び説明を行いました。内容は変数をGUIで選択しながら計算式を記述できる複雑なフォームを実装した話、ElectronでPC利用を記録するアプリを開発した話など多岐にわたり、ブースに訪れてくださった方にも好評でした。残念ながらコンテンツはその場限りの公開だったのですが、今後また紹介できればと思います。
私自身は今年4月に入社したばかりのため、前述のコンテンツや会社の事業であるバクラクやAi Workforceについて最初はたどたどしく説明していたのですが、2日間ブースに立ち続けてある程度スムーズに説明できるようになりました。ブースに立ちながら、LayerXの社名はご存知でも実際どんな事業をやっているのかご存知でない方もまだ多いことを実感したので、今後もこういった出展や社外へのアウトプットを継続していく必要性を強く感じました。
アフターイベントのご案内
6/3(水)にUbie様、ビットキー様との共催でアフターイベント「歴史あるプロダクトで、"AIに任せられる領域"をどう広げるか?TSKaigi アフターイベント」を開催します。
TSKaigi本編では話しきれなかったTypeScriptに関するトークに加え、懇親会でより学びを深められる機会です。ぜひ下記connpassリンクよりお申し込みください。
終わりに
私は今回初めてTSKaigiに参加しましたが、普段触っていないバックエンドTSの世界の話も聞くことができ、改めてTypeScriptの表現力を見直す機会になりました。
運営の皆様、スピーカーの皆様、そしてブースに立ち寄ってくださった皆様、ありがとうございました!
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