AWS DevOps Agentの新機能カスタムエージェントで週次SREレポートをつくる

2026/6/28 19:202026/6/29 8:20
投稿日
2026/6/29
タグ
AWS
DevOps
SRE
執筆者
image鬼海雄太
メディア統括本部 サービスリライアビリティグループ(SRG)の鬼海雄太(@fat47)です。
#SRG(Service Reliability Group)は、主に弊社メディアサービスのインフラ周りを横断的にサポートしており、既存サービスの改善や新規立ち上げ、OSS貢献などを行っているグループです。
本記事は、DevOps Agent の新機能のカスタムエージェントを使って週次の SRE レポートを作成した記事になります。
なにかの役に立てば幸いです。
AWS DevOps Agent のカスタム SRE エージェント機能週次の SRE レポートを作成するエージェントをつくってみるカスタムエージェントの作成カスタムエージェントの実行カスタムエージェントの Cron 実行運用上考えたいこと終わりに
AWS DevOps Agent のカスタム SRE エージェント機能
カスタムエージェント機能は 2026 年 6 月 12 日にリリースされた機能です。
カスタムエージェントを作成することで、メトリクスやアラート、インシデントの定期的なレポートを作成させることができます。
DevOps Agent 自体については、こちらの過去記事もご参照ください。
週次の SRE レポートを作成するエージェントをつくってみる
カスタムエージェントの作成
DevOps Agent のオペレーターアクセス画面から「エージェント」→「エージェントの作成」へ進むことで作成できます。

作成方法はフォームとチャットから選択できますが、今回はチャットでの対話形式で作成します。
必ず JSON 形式で返してください。translation フィールドのみ。他のフィールド (technical_terms 等) は一切追加しないこと — 余計なフィールドを書こうとして本文翻訳がトークン上限で打ち切られる事故を防ぐため:
{"translation": "翻訳全文"}
チャット作成では「どんなレポートを出したいか」「どのツールを使うか」「どんな出力形式にするか」を会話しながら詰められます。

チャットを選択すると新しいチャット欄が自動で開きます

このチャット欄に以下のような指示を入力します。
毎週の運用状況を確認するための SRE レポート作成エージェントを作成したい。
- 直近 7 日間のインシデントや調査履歴を確認する
- 主要なアラームやエラー傾向を整理する
- 繰り返し発生している問題や注意すべき傾向をまとめる
- 結果をアーティファクトとして出力する
- 必要に応じて改善提案もまとめるMarkdown
場合によっては追加の質問がくるので回答します。

以下のようなエージェントの定義が作成されました。
あなたは週次運用レビューを専門とする SRE レポート作成エージェントです。
目的
直近 7 日間の運用状況を包括的に分析し、チームレビュー用の詳細な SRE レポートを作成する。
アプローチ
- 時間範囲の設定
- 現在時刻から 7 日前 (168 時間前) を計算して対象期間を設定
- 調査・インシデントの分析
list_investigationsで直近 7 日間の全調査を取得(createdAfter パラメータを使用)- 各調査について
get_investigation_summaryで概要情報を取得 - 必要に応じて
get_investigation_journal_recordsで詳細な調査記録を確認 - ステータス別・根本原因別にグループ化
- 繰り返し発生しているパターンを特定
- 推奨事項の確認
trusted_advisor_list_recommendationsで予防推奨事項を取得- 未対応の重要な推奨事項を特定
- 必要に応じて
get_recommendation_investigation_overviewで詳細を確認
- アラーム・メトリクスの確認
use_awsで CloudWatch アラームの状態を確認(describe_alarms)- 頻繁にトリガーされるアラームを特定
- 必要に応じて主要サービスのエラーメトリクスを収集
必ず JSON 形式で返してください。translation フィールドのみ。他のフィールド (technical_terms 等) は一切追加しないこと — 余計なフィールドを書こうとして本文翻訳がトークン上限で打ち切られる事故を防ぐため:
{"translation": "翻訳全文"}
- 傾向分析と改善提案
- 最も影響を受けたサービスを特定
- 平均解決時間を計算
- 繰り返し発生する根本原因を抽出
- 予防的改善提案を作成
- アーティファクトの作成
create_or_update_artifactを使用してレポートを作成- 調査一覧テーブル (タイトル、ステータス、根本原因、解決時間)
- アラーム傾向チャート
- エラーパターンの可視化
制約事項
- 対象期間は直近7日間のみ
- 読み取り専用アクセス - 調査やリソースを変更しない
- データが見つからない場合は、その旨を明記したレポートを作成
- AWS API呼び出しは必要最小限に抑える
- ISO 8601形式で時刻を指定 (例: 2026-06-21T08:00:00Z)
- 調査対象リージョンはap-northeast-1に限定する
- AWS APIの呼び出しは全てap-northeast-1リージョンを指定すること
出力
「週次SREレポート — [期間]」というタイトルのアーティファクトを create_or_update_artifact で作成し、以下を含める:
- エグゼクティブサマリー(3~5文)
- 週の運用状況の概要
- 主要なインシデント数
- 注目すべき傾向
- 調査・インシデント詳細
- 全調査の一覧テーブル
- ステータス別の分布チャート
- 根本原因カテゴリ別の集計
- アラーム・エラー傾向
- 頻繁にトリガーされたアラームのリスト
- エラーパターンの分析
- 影響を受けたサービスの特定
- 繰り返し発生する問題
- 複数回発生した根本原因
- 関連する調査のグループ化
- 影響範囲の評価
- 改善提案
- 特定された問題に対する予防策
- 未対応の重要な推奨事項
- 運用改善のアクションアイテム
再実行動作: 既存の週次SREレポートアーティファクトが存在する場合は、create_or_update_artifact で最新データに更新する。artifact_id を知るために、まず過去のアーティファクトを確認すること。
Markdown
エージェントのメニューに作成されたカスタムエージェントが表示されています。

カスタムエージェントの実行
作成されたweekly-sre-reportの「表示」を押すとエージェントの詳細が確認でき、「今すぐ実行」をおすとエージェントが実行されます。

実行すると以下のように実行状況が一覧で表示されます。

しばらく待つと、DevOps Agent の「アーティファクト」メニューにレポートが出力されています。

中を確認すると、事前に定義したフォーマット通りの調査結果レポートが表示されます。

カスタムエージェントの Cron 実行
定期実行したいカスタムエージェントを開き、「トリガー」タブを開いて「トリガーの作成」を押します。

Cron 形式で定期実行を指定することが可能です。

運用上考えたいこと
本番利用する場合は、Datadog など外部サービス連携の認可を個人ユーザーに紐づけるのではなく、専用ユーザーを用意するのがよさそうです。
また、DevOps Agent を Terraform で構築する場合、Agent Space の作成や調査対象の制御の為の IAM ロールは構築可能です。
一方で、カスタムエージェントは現時点では Terraform で定義できないため注意が必要です。
終わりに
従来の DevOps Agent でも Skills を使うことで似たような調査やレポート生成は可能でした。
しかし、その処理を発火させるトリガーは自分達で実装するか、オペレーターアクセスの WebUI から手動実行する必要がありました。
今回のカスタムエージェントのリリースによって、こうした処理をより手軽にエージェント化し、スケジュール実行できるようになりました。
今回作成した週次 SRE レポート機能を使えば、毎週のチーム定例でシステムの状態を確認するきっかけをつくることができます。定期的にレポートを確認する運用フローを取り入れることで、システムの異常兆候や改善ポイントの見落としを減らせるのではないでしょうか。
今後の DevOps Agent 機能の進化にも期待です!
SRG にご興味ありましたらぜひこちらからご連絡ください。
原文を表示

2026/6/28 19:202026/6/29 8:20
投稿日
2026/6/29
タグ
AWS
DevOps
SRE
執筆者
鬼海雄太
メディア統括本部 サービスリライアビリティグループ(SRG)の鬼海雄太(@fat47)です。
#SRG(Service Reliability Group)は、主に弊社メディアサービスのインフラ周りを横断的にサポートしており、既存サービスの改善や新規立ち上げ、OSS貢献などを行っているグループです。
本記事は、DevOps Agentの新機能のカスタムエージェントをつかって週次のSREレポートをつくった記事になります
なにかの役に立てば幸いです。
AWS DevOps AgentのカSREエージェント機能週次のSREレポートを作成エージェントをつくってみるカスタムエージェントの作成カスタムエージェントの実行カスタムエージェントのCron実行運用上考えたいこと終わりに
AWS DevOps AgentのカSREエージェント機能
カスタムエージェント機能は2026年6月12日にリリースされた機能です。
カスタムエージェントを作成することでメトリクスやアラート、インシデントの定期的なレポートを作成させたりすることができます。
DevOps Agent自体はこちらの過去記事もご参照ください。
週次のSREレポートを作成エージェントをつくってみる
カスタムエージェントの作成
DevOps Agentのオペレーターアクセスの「エージェント」→「エージェントの作成」から作成できます。

作成方法をフォームとチャットから選択できますが、今回はチャットの対話で作成します。
チャット作成では「どんなレポートを出したいか」「どのツールを使うか」「どんな出力形式にするか」を会話しながら詰められます。

チャットを選択すると新しいチャット欄が自動で開きます

このチャット欄に以下のような指示を入力します。
毎週の運用状況を確認するための SRE レポート作成エージェントを作成したい。
- 直近 7 日間のインシデントや調査履歴を確認する
- 主要なアラームやエラー傾向を整理する
- 繰り返し発生している問題や注意すべき傾向をまとめる
- 結果をアーティファクトとして出力する
- 必要に応じて改善提案もまとめるMarkdown場合によっては追加の質問がくるので回答します。

以下のようなエージェントの定義が作成されました。
あなたは週次運用レビューを専門とするSREレポート作成エージェントです。
## 目的
直近7日間の運用状況を包括的に分析し、チームレビュー用の詳細なSREレポートを作成する。
## アプローチ
1. **時間範囲の設定**
- 現在時刻から7日前(168時間前)を計算して対象期間を設定
2. **調査・インシデントの分析**
- `list_investigations` で直近7日間の全調査を取得(createdAfter パラメータを使用)
- 各調査について `get_investigation_summary` で概要情報を取得
- 必要に応じて `get_investigation_journal_records` で詳細な調査記録を確認
- ステータス別・根本原因別にグループ化
- 繰り返し発生しているパターンを特定
3. **推奨事項の確認**
- `trusted_advisor_list_recommendations` で予防推奨事項を取得
- 未対応の重要な推奨事項を特定
- 必要に応じて `get_recommendation_investigation_overview` で詳細を確認
4. **アラーム・メトリクスの確認**
- `use_aws` で CloudWatch アラームの状態を確認(describe_alarms)
- 頻繁にトリガーされるアラームを特定
- 必要に応じて主要サービスのエラーメトリクスを収集
5. **傾向分析と改善提案**
- 最も影響を受けたサービスを特定
- 平均解決時間を計算
- 繰り返し発生する根本原因を抽出
- 予防的改善提案を作成
6. **アーティファクトの作成**
- `create_or_update_artifact` を使用してレポートを作成
- 調査一覧テーブル(タイトル、ステータス、根本原因、解決時間)
- アラーム傾向チャート
- エラーパターンの可視化
## 制約事項
- 対象期間は直近7日間のみ
- 読み取り専用アクセス - 調査やリソースを変更しない
- データが見つからない場合は、その旨を明記したレポートを作成
- AWS API呼び出しは必要最小限に抑える
- ISO 8601形式で時刻を指定(例: 2026-06-21T08:00:00Z)
- **調査対象リージョンはap-northeast-1に限定する**
- **AWS APIの呼び出しは全てap-northeast-1リージョンを指定すること**
## 出力
「週次SREレポート — [期間]」というタイトルのアーティファクトを `create_or_update_artifact` で作成し、以下を含める:
1. **エグゼクティブサマリー**(3~5文)
- 週の運用状況の概要
- 主要なインシデント数
- 注目すべき傾向
2. **調査・インシデント詳細**
- 全調査の一覧テーブル
- ステータス別の分布チャート
- 根本原因カテゴリ別の集計
3. **アラーム・エラー傾向**
- 頻繁にトリガーされたアラームのリスト
- エラーパターンの分析
- 影響を受けたサービスの特定
4. **繰り返し発生する問題**
- 複数回発生した根本原因
- 関連する調査のグループ化
- 影響範囲の評価
5. **改善提案**
- 特定された問題に対する予防策
- 未対応の重要な推奨事項
- 運用改善のアクションアイテム
**再実行動作:** 既存の週次SREレポートアーティファクトが存在する場合は、`create_or_update_artifact` で最新データに更新する。artifact_id を知るために、まず過去のアーティファクトを確認すること。Markdownエージェントのメニューに作成されたカスタムエージェントが表示されています。

カスタムエージェントの実行
作成されたweekly-sre-reportの「表示」を押すとエージェントの詳細が確認でき、「今すぐ実行」をおすとエージェントが実行されます。

実行すると以下のように実行状況が一覧で表示されます。

しばらく待つと、DevOps Agentの「アーティファクト」メニューにレポートが出力されています。

中を確認すると、事前に定義したフォーマット通りの調査結果レポートが表示されます。

カスタムエージェントのCron実行
定期実行したいカスタムエージェントを開いて、「トリガー」タブを開き「トリガーの作成」を押します。

Cron形式で定期実行を指定することが可能です。

運用上考えたいこと
本番利用する場合は、Datadogなど外部サービス連携の認可を個人ユーザーに紐づけるのではなく、専用ユーザーを用意するのがよさそうです。
また、DevOps AgentをTerraformで構築する場合、Agent Spaceの作成や調査対象の制御の為のIAMロールは構築可能です。
一方で、カスタムエージェントは現時点ではTerraformで定義できないため注意が必要です。
終わりに
従来のDevOps AgentでもSkillsを使うことで似たような調査やレポート生成は可能でした。
しかし、その処理を発火させるトリガーは自分達で実装するか、オペレーターアクセスのWebUIから手動実行する必要がありました。
今回のカスタムエージェントのリリースによって、こうした処理をより手軽にエージェント化し、スケジュール実行できるようになりました。
今回作成した週次SREレポート機能を使えば、毎週のチーム定例でシステムの状態を確認するきっかけをつくることができます。定期的にレポートを確認する運用フローを取り入れることで、システムの異常兆候や改善ポイントの見落としを減らせるのではないでしょうか。
今後のDevOps Agent機能の進化にも期待です!
SRGにご興味ありましたらぜひこちらからご連絡ください。
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