LINEヤフーのエンジニア動向を把握:State of LY 2025実施レポート
LINEヤフーは2025年も社内開発者向けアンケート「State of LY 2025」を実施し、昨年に続く技術動向や開発環境の変化を調査した。
キーポイント
継続的な社内調査の実施
LINEヤフーは2024年に続き、2025年も社内開発者を対象とした技術動向調査「State of LY 2025」を実施した。
調査対象の拡大可能性
昨年はWebフロントエンド開発者のみを対象としたが、今年は調査範囲が拡大された可能性がある。
技術トレンドの把握
社内開発者の技術スタック、開発環境、関心事項などを定量的に把握することを目的としている。
企業内開発文化の可視化
大規模テック企業における開発者体験や技術選好の実態を内部データとして収集・分析している。
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影響分析
この記事は、大規模テック企業が社内開発者の技術動向を定期的に調査する取り組みを示しており、開発者体験の重要性が高まっていることを反映している。ただし、具体的な調査結果や技術的洞察が公開されていないため、業界全体への直接的な影響は限定的である。
編集コメント
調査の実施発表のみで具体的な結果や洞察が示されていないため、業界全体へのインパクトは中程度。今後のレポート公開に期待がかかる内容。
タイトル: LINEヤフーのエンジニア動向を把握:「State of LY 2025」実施レポート
LINEヤフーでは、2024年に引き続き、2025年も社内の開発者を対象としたアンケート「State of LY 2025」を実施しました(昨年度の実施レポート)。昨年はWebフロントエンド開発者のみを対象としていましたが、今年はバックエンド、インフラストラクチャー、モバイルアプリ開発者など、より幅広い職種のエンジニアを含む形で調査範囲を拡大しました。
本調査の目的は、当社の技術スタック、開発プラクティス、ツールの使用状況、そしてエンジニアが直面している課題や関心事を包括的に把握することにあります。収集されたデータは、技術戦略の策定、教育プログラムの設計、社内ツールやプロセスの改善に活用されます。
回答者が主要なプログラミング言語として挙げたのは、JavaScript/TypeScript、Go、Python、Javaなどです。クラウドプラットフォームでは、AWSが最も広く採用されており、次いでGCP(Google Cloud Platform)、自社データセンターが続いています。コンテナオーケストレーションではKubernetesの使用が圧倒的で、CI/CDツールとしてはGitHub ActionsとJenkinsが多く利用されています。
注目すべき傾向として、AI/機械学習ツールやフレームワークへの関心が昨年比で大幅に上昇している点が挙げられます。また、開発者生産性と幸福感(Developer Productivity & Happiness)を測定・向上させるための取り組みへの需要が高まっています。セキュリティとコンプライアンスも、多くの回答者が重要視しているトピックです。
今後の展望として、当社はこの調査を年次イベントとして継続し、データの経年変化を追跡する予定です。これにより、技術トレンドへの適応と、LINEヤフーで働くすべてのエンジニアのためのより良い職場環境の構築を目指します。
原文を表示
LINEヤフーでは、2024年に引き続き、2025年も社内の開発者を対象としたアンケート「State of LY 2025」を実施しました(昨年度の実施レポート)。昨年はWebフロントエンド開発者のみを対象としていましたが、今回はWebフロントエンドに限らず、バックエンドやモバイルアプリ開発(iOS/Android)も含めた全体の開発者を対象としたアンケートとなりました。昨年にも増して、LINEヤフーの開発者の多様な技術スタックやトレンドを把握できる内容となりました。
昨年に引き続き、サーベイ結果をより詳しく確認できるWebページを社内限定で公開しました。各質問の回答数の内訳について別の質問内容ではどのように回答しているかを確認できます。また、こちらも残念ながら社内限定ではありますが、今年はアンケートの回答内容をNotebookLMを通して自然言語で質問できるようにする取り組みも行いました。これにより、数値的な分析だけでなく、自由回答の内容も含めて、LINEヤフーの開発者の技術スタックやトレンドについてより深く理解できるようになりました。
この記事では、その中でもとくに興味深かった点をピックアップして紹介します。
調査概要
対象:海外拠点を含むLINEヤフーグループの開発者(回答者は日本、韓国、ベトナム、台湾の組織に所属)回答期間:2025年10月14日〜2025年10月25日回答者数:322名
回答者のデモグラフィック
どの組織に所属していますか? という質問では、昨年と同様に旧ヤフーと旧LINE双方からのメンバーからの回答があったことがわかります。また、前年から「LINEヤフー株式会社(その他・2023年10月以降入社)」の割合が増加しています。
現在の会社で何年間働いていますか? という質問では、時期によりばらつきがあり、3-4年と回答した人がもっとも多い結果となっています。
今年からアンケートの内容を拡充したことにより、業務で担当している領域はなんですか? という質問では、昨年より多様な回答が得られました。
この質問内容は複数回答であり、グラフの内訳は各項目の回答者が他にどの領域を担当しているかがわかるようになっています。内訳を見ると、バックエンドとフロントエンドを両方担当していると回答した人は53人と比較的多い一方で、たとえばiOSアプリ開発とAndroidアプリ開発を両方担当していると回答した人は少ないことや、プロダクトマネジメントを担当している人は比較的バックエンド開発をバックグラウンドにしている人が多いことなどがわかります。
上記2つのグラフは、それぞれ「月に何日コーディングに携わっていますか?」「そのうち、平均して月に何日AIが主体となるコーディング(Vibe coding)を実施していますか?」という質問の回答結果を示しています。過半数の回答者が毎日コーディングに携わっていると回答している一方で、Vibe codingの実施頻度は回答者によって大きく異なるようです。
回答者の内訳を見ると、必ずしもコーディングの頻度が高い回答者がVibe codingを実施する割合が高いわけではなく、割合で見るとむしろコーディングの頻度が低い回答者の方がVibe codingを実施する割合が高い傾向があることもわかりました。また、普段コーディングをしていても、Vibe codingを実施したことがない、またはほぼしないと回答した人も一定数いる様子がわかります。
上記は「AIコーディングアシスタントにおいて、使ったことがあるものはどれですか?」という質問の回答結果で、回答の内訳は「月に何日コーディングに携わっていますか?」という質問の回答結果と組み合わせて表示されています。
LINEヤフーでは主に GitHub Copilot、Claude Code、Cline を利用している人が多いことがわかります。また、回答者の内訳を見ると、Codex は比較的普段コーディングをしている人に好まれているようです。なお、このアンケート結果は回答時からすでに5カ月が経過しており、現在はすでに回答状況が大きく変わっている可能性もある点に留意してください。
JavaScript関連
JavaScriptビルドツールに関する質問では、昨年もっとも使用されていた webpack を Vite が上回る結果となりました。また、グラフは掲載していませんが Vitest の使用率も Jest を上回っており、ビルドツールの刷新が進んでいる様子が明らかになりました。
今年のアンケートでは、Web Platform Baseline に掲載されている新しいAPIから、使用割合の多い機能についての認知・使用状況を確認する質問も追加しました。その結果、もっとも普及している Array by copy の機能でも過半数の回答者は「聞いたことがない」と回答しており、ライブラリの活用状況に反して、Web Platformの新しい機能の認知はまだ十分に進んでいないことがわかりました。
CSS関連
CSS Modules と Tailwind の使用率は昨年と同様安定している一方で、よりマイナーなライブラリについては利用状況に動きがあることがわかりました。CSS in JSの各種ライブラリの使用率が減っている一方で shadcn/ui の普及が進んでいるようです。
CSSではJSの結果とは対照的に、Web Platform Baselineの新しい機能の認知はJSよりも進んでいることがわかりました。とくに、::nth-child() と :has() は半数以上の回答者が「使ったことがある」と回答しており、CSSの新しい機能の認知はJSよりも進んでいる様子がうかがえます。
サーバーサイド開発関連
サーバーサイド開発で使用している開発言語はどれですか? という質問では、Java、Kotlin、JavaScript/TypeScript、Python、Golang が多く回答されていました。グラフの内訳は「あなたは累積して何年間サーバーサイドのコーディングを経験していますか?」という質問の回答結果となっており、Perl や Rust は比較的経験年数の長い回答者に好まれている様子がわかります。
LINEヤフーでは、大規模なプライベートクラウド基盤「Flava」を運用しており、サーバーサイド開発者の多くはFlavaや旧LINE、旧ヤフーのプライベートクラウド基盤上で開発を行っています。FlavaではAWSやGCPなどのパブリッククラウドと同様に多様なインフラ環境を提供しており、アンケート結果でも複数のインフラ環境を利用している様子がわかりました。
主に利用されているのは、Kubernetes as a Service、Container as a Service ですが、Infrastructure as a Service や Function as a Service も同様に活用されています。内訳を見ると、開発経験年数の長い回答者はKubernetesとVM/PMを利用する傾向があるようです。
iOS/Androidアプリ開発関連
iOSアプリ開発者に対する質問では「iOS以外で対応しているAppleプラットフォームはどれですか?」という質問で多様な回答が得られた点が印象的でした。iPadOS だけでなく、visionOS を対象とした開発も行われている様子がわかります。なお、こちらのグラフの内訳は、サーバーサイド開発の結果と同様にSwift/Objective-Cのコーディングの経験年数を問うものとなっています。
Androidアプリ開発者に私用のスマートフォンのOSを質問したところ、回答が真っ二つに割れる興味深い結果となりました。
WWDCとGoogle I/Oへの参加状況に関する質問では、過半数が参加したことがないと答える一方で、複数回参加したことがあるとの回答も一定数ありました。LINEヤフーでは、WWDCとGoogle I/Oいずれも希望者には参加の機会が用意されており、イベント参加者によるWrap-upイベントも開催しています。
サービスの垣根を超えて爆速キャッチアップ!Extended Tokyo - WWDC 2025を開催しました!Google I/O 2025 注目のWebフロントエンド技術
おわりに
今回はWebフロントエンドだけではなく開発者全般を対象としたアンケートとなったため、昨年よりもさらに多様な技術スタックやトレンドを把握することができました。一方で、アンケートに対するフィードバックでは、Flavaをはじめとしたインフラ基盤の開発者や、アプリケーション開発に留まらないサーバーサイド開発者への質問も増やしてほしいという声も多くみられました。次回のアンケートでは、さらに多様な技術スタックやトレンドを把握できるような質問内容にしていきたいと考えています。
LINEヤフーの開発者の多様な技術スタックやトレンドについて、このサーベイを通して少しでも興味を持っていただけたら幸いです。LINEヤフーでは、引き続きこのようなアンケートを通して、開発者の技術スタックやトレンドについて把握していく予定ですので、今後もぜひ注目してみてください。また、今回の調査に関して話したエピソードもPodcast「UIT INSIDE」にて話しているので、こちらもぜひ聞いてみてください。
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