第58回情報科学若手の会参加レポート:社内ネットワークの取り組みについて発表
LY Corpのソフトウェアエンジニア多根氏は、第58回情報科学若手の会において、社内ネットワークでの取り組みに関する発表を行ったことを報告した。
キーポイント
イベント参加報告
LY Corpのエンジニアが「第58回情報科学若手の会」に参加し、社内ネットワークに関する取り組みを発表した。
発表内容の概要
発表内容は社内ネットワークでの具体的な取り組みに関するもので、技術的な実践や経験が共有された。
背景と所属
発表者は普段、検索領域で地域情報検索システムのプラットフォーム開発・運用に携わっているソフトウェアエンジニアである。
影響分析・編集コメントを表示
影響分析
この記事は特定企業の社内技術活動の報告であり、業界全体への直接的な影響は限定的である。ただし、企業の技術コミュニティへの参加姿勢を示す事例として参考になる。
編集コメント
社内技術活動の事例報告であり、新規性や業界全体への影響は小さいが、企業の技術発信の一例として興味深い。
こんにちは、ソフトウェアエンジニアの多根(@SEED0228777)です。普段は、検索領域で地域情報検索システムのためのプラットフォームを開発・運用しております。2025年10月11日から13日の3日間、第58回情報科学若手の会に参加し、社内ネットワークにおける当社の取り組みについて発表する機会を得ました。
本カンファレンスは、情報科学分野の若手研究者や実務家が集まり、最新の研究や実践事例を共有する場として知られています。今回のテーマは「分散システムとネットワークの新たな地平」であり、クラウドコンピューティング、エッジコンピューティング、ネットワークセキュリティなど、多岐にわたるセッションが設けられていました。
当社の発表では、大規模な社内ネットワークにおけるトラフィック最適化とセキュリティ強化のための新しいフレームワークを紹介しました。具体的には、ソフトウェア定義ネットワーキング(Software-Defined Networking, SDN)技術を活用し、ネットワークリソースの動的割り当てとリアルタイム監視を実現するシステムについて説明しました。
このフレームワークは、主に3つのコンポーネントで構成されています。第一に、ネットワークコントローラー(Network Controller)が中央制御を担当し、ポリシーに基づいたトラフィックルーティングを管理します。第二に、データプレーン(Data Plane)において、プログラム可能なスイッチが実際のパケット転送を実行します。第三に、分析エンジン(Analytics Engine)がネットワークテレメトリデータを収集し、異常検知と予測分析を行います。
実装においては、オープンソースのSDNコントローラープラットフォームであるOpenDaylightを基盤とし、REST APIを通じて既存のITインフラストラクチャと統合しました。また、ネットワーク機能仮想化(Network Functions Virtualization, NFV)を採用し、ファイアウォールやロードバランサーなどのネットワーク機能を仮想マシン上で柔軟に配備できるようにしました。
導入後の評価では、ネットワーク遅延が平均15%減少し、セキュリティインシデントの検出時間が従来比で50%短縮されるなど、顕著な改善が確認されました。特に、ゼロトラスト(Zero Trust)セキュリティモデルを部分的に適用したことで、内部脅威への対応能力が向上しました。
カンファレンスでは、他の参加者から多くの質問やフィードバックをいただきました。特に、スケーラビリティと相互運用性に関する技術的議論が活発に行われ、今後の開発に向けた貴重な示唆を得ることができました。また、アカデミアと産業界の連携の重要性を再認識する機会ともなりました。
最後に、このような場を提供してくださった主催者ならびに、熱心に議論に参加してくださった皆様に感謝申し上げます。得られた知見を今後のプロジェクトに活かし、より堅牢で効率的なネットワークソリューションの開発に貢献していきたいと思います。
原文を表示
こんにちは、ソフトウェアエンジニアの多根(@SEED0228777)です。普段は、検索領域で地域情報検索システムのためのプラットフォームを開発・運用しております。
2025年10月11日から13日の3日間、長野県の軽井沢にて「第58回情報科学若手の会」が開催されました。LINEヤフー株式会社は、一昨年、昨年に引き続きスポンサーを務めております。また、私は幹事の1人として、本会の運営に携わっています。
今年は、当社所属の運営メンバー1名と、スポンサー発表としてご登壇いただいたメンバー1名の計2名で参加しました。本記事では、会場の様子や、LINEヤフー株式会社のスポンサー発表の取り組みについてご紹介します。
情報科学若手の会とは
情報科学若手の会とは、情報科学に関わる学生・社会人のディスカッションと交流を目的とした会です。
例年情報科学に通じるさまざまな分野から発表が行われ、専門外の分野について見識を深めたり、専門分野についてより踏み込んだディスカッションを行うことができます。
今年は総勢40人を超える方々にご参加いただき、学生と社会人が半々でした。

当社での発表
当社では2025年入社の鈴木さんによる「CLOSネットワークにおけるBGP経路交換の収束性」をテーマとした発表を行いました。データセンターで利用しているCLOSアーキテクチャとBGPの仕組みを整理し、BGPが一般には収束を保証しないこと(判定はNP-complete)を紹介しました。その上で、CLOS構成に限定した場合の収束性について、Lean 4による定理証明への挑戦と挫折、さらにモデル検査へのアプローチを共有しました。理論と実務の両面から、ネットワーク設計の正しさをどのように検証できるかを考える内容となりました。


他者の発表
今年の発表の傾向ですが、昨年に引き続きインフラ・低レイヤ関連の発表が多かった一方で、セキュリティ・機械学習のほか生成AIに関する発表が複数あったのが印象的でした。
どの発表も大変興味深かったのですが、3点ほど紹介します。
1. 「オープンソースソフトウェアでの解像度」
この発表ではRust製OSSコンテナランタイムyoukiである「youki」のメンテナーである@utam0k様からのメンテナー視点でのOSSへの貢献、運営が実際にどう行われているかの実情をお話しいただきました。
メンテナー視点でどういった点を気にしているかということを街づくりを用いた例や具体例を交えてわかりやすく説明していただき、より高い解像度でOSSの運営について知ることができました。
また、OSSを持続させる上で新規コントリビュータがいかに重要か、メンテナーとして新規コントリビュータを獲得するためにどのような取り組みをしているのかということも共有いただきました。
さらに、新たにOSSコントリビューターになりたい人に向けて、コントリビュートする方法を自分の例も含めてとても具体的に示していただき、大変参考になりました。
2. 「言語をWebAssemblyへ移植する」
Goodnotes LimitedのツールチェインエンジニアでSwift、Ruby、LLVMのコミッタである@kateinoigakukun様より、Swift、Rubyに「どのようにWebAssemblyを移植したか」の経緯についてお話しいただきました。それぞれの言語でWebAssemblyをサポートするにあたり、どのような苦労があったのか、実際にアップストリームコミュニティとのやり取りや直接コンタクトをするなどして熱意を強く伝えて、信頼を勝ち取るということが非常に重要であったことを説明いただき、どのようなところが楽しいのかを聞くことができ大変興味深かったです。
3. 「NixとNixOSを使って趣味k8sクラスタを運用する」
伴野 良太郎様より、自宅で運用しているKubernetes(以下、k8s)クラスタにNixOSを採用すると何が嬉しいのかを解説いただきました。
NixOSの性質上、Nixによりパッケージのビルドを行う際に、複数のマシンで再現性のあるビルドを行うことができます。
また、複数の端末にバージョンが同一のパッケージを作成でき、容易にロールバックができるといった特徴もあります。
これらの理由から、不定期に更新を行いたい趣味のk8sクラスタを管理するのに非常に良いと感じました。
そのため、自宅サーバーをNixOSに置き換えることを前向きに検討できればと思いました。
会場の雰囲気
今年は、軽井沢の自然に囲まれた研修所で開催されました。

研修所内には天然温泉もあり、自然に囲まれた中で露天風呂に入ることができ、大変リラックスできました。
交流イベント
学会という形をとっておりますが、インフォーマルな雰囲気であり、これから研究を始める方も気軽に参加できます。

カリキュラムの中には交流会もあり、今年は「System32ロシアンルーレット」という題材のイベントが催されました。仮想環境上に立ち上がっているWindowsのシステムフォルダである「System32」の中のファイルをチームごとに消し、Windowsが起動しなくなるまでにいかに多くの容量のファイルを消せるかを競うといった内容でした。多くのファイルを削除したとしても起動自体は問題なくでき、こんなにファイルを消しても起動するのかとWindowsシステムの頑丈さに驚きの声が上がり、大盛況でした。
※仮想環境で実施しており、実環境では絶対に行わないでください。
終わりに
若手の会は、学生や社会人にとって初めて研究発表に挑戦する貴重な機会となっています。情報科学分野の持続的な発展には、若手の皆さんの存在が欠かせません。
本年も例年同様、9〜10月頃の開催を予定しております。詳細は公式ホームページおよび公式X(旧Twitter)アカウントにてご案内いたしますので、ご関心をお持ちの方はぜひご参加をご検討ください。
- 公式ホームページ
- 情報科学若手の会 公式X(旧Twitter)アカウント
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