3日間で技術書を完成させる - 執筆ハッカソン「Bookathon」の協賛レポート
LINEヤフーのテクニカルライターが、開発者向けドキュメント執筆の経験を活かし、短期集中型の技術書執筆イベント「Bookathon」を紹介するレポート。
キーポイント
LINEヤフーが協賛し、若手エンジニア向けに3日間で技術書を執筆するハッカソンイベント「Bookathon」が開催された
イベントでは最大5人のチームで執筆し、Re:VIEWとGitHubを活用した共同執筆環境を構築した
経験豊富な著者や編集者がメンターとして待機し、執筆支援と知識共有の場を提供した
技術書執筆の主な価値は「読んで学ぶ」ことより「書いて学ぶ」ことであり、著者の成長を促進する仕組みとして設計されている
複数企業(メルカリ、SmartHR等)がスポンサーとして参加し、技術書執筆コミュニティ「技術と本と猫」が主催するオープンなイベントとして実施された
影響分析・編集コメントを表示
影響分析
このイベントは、技術書執筆を個人の学習と成長の機会として再定義し、企業がエンジニアの知的生産活動を支援する新しいモデルを示している。短期集中型の共同執筆イベントは、技術知識の体系化とコミュニティ形成を同時に促進する可能性がある。
編集コメント
技術書執筆を「ハッカソン」形式で行う斬新な試み。企業が単なる出版支援ではなく、エンジニアの成長機会としてイベントを後押しする点が興味深い。
こんにちは、Dev Content Division の Div Lead をしているmochikoです。LINE ヤフー株式会社で開発者向けのドキュメントを書くテクニカルライターとして働く傍ら、個人としても技術書を書いて出しています。
2026 年 2 月 6 日 (金)〜8 日 (日) に、LINE ヤフーがフードスポンサーとして協賛する「Bookathon - 本を書くハッカソンイベント」が、六本木ヒルズのメルカリオフィスにて開催されました。

このイベントにはフードスポンサーとしての協賛に加えて、複数の LINE ヤフー社員が運営に協力すると共に、本を書く側の一般参加者としても LINE ヤフーから 10 名ほどのエンジニアが参加しました。このブログでは 3 日間に渡る Bookathon の様子を紹介します。
LINE ヤフーでは、2025 年の春に『技術評論社の編集者を招いて「本を出すきっかけ」の作り方を聞いてみよう』と題した社内イベントを開催しました。このイベントには LINE ヤフー社内から延べ 140 名のエンジニアが参加し、これをきっかけに「MCP サーバー開発大全――独自サーバーの実装から自動テストの構築まで」という書籍も技術評論社から出版されました。

ですが、延べ 140 名が本を書くきっかけを学んでも、そこから 1 年以内に出版へ繋がったのが 1 冊だけだったことを考えると、若手のエンジニアに本を書いてもらうには、背中をもう一押しする仕組みが必要だ、と感じていました。
技術書が生まれるときに最も益を得るのは、実はその本を「読んで学ぶ」読者ではなく、執筆を通して己の知識不足に気づき、書きながら調べたり悩んだりすることによって、その技術についてより詳しくなっていく……つまり「書いて学ぶ」著者自身です。だからこそ若手のエンジニアに「本を書く機会」を作りたい!ということで、みんなで集まって短期間で技術書を書き上げるBookathon(ブッカソン)というイベントを開催することになりました。
自社に限らず興味のある若手なら誰でも参加できるよう、今回の Bookathon は技術書の執筆支援コミュニティ「技術と本と猫」が主催となり、会場スポンサーとして 株式会社メルカリ、フードスポンサーとして LINE ヤフー株式会社、おやつスポンサーとして 株式会社 SmartHR、コーヒースポンサーとして Technical Writing Meetup、メディアスポンサーとして TECH WORLD が協賛。さらに 技術書典 が後援する形で実現しました。
Day 1:2 月 6 日 (金) 19 時〜22 時 キックオフ、チーム編成、環境構築
Bookathon では最大 5 人のチームで 1 冊の本を書き上げます。初日はまず自己紹介と「何を書きたいか」「どんな技術に興味があるか」などを周囲に話して、チームを決めていきます。
このチーム決めは、チームサポーターとして LINE ヤフーの ハッピー佐藤 さんとメルカリの Sae さんがたのしく進行し、42 名の参加者たちを 13 のチームへとまとめてくれました。

チームが決まったら、各自のパソコンで執筆に必要な 環境構築 をします。今回の Bookathon では、Re:VIEW(リビュー)という書籍制作のためのツールを使用しました。原稿を Re:VIEW 記法で書いてデプロイすることで「本の見た目」に自動組版された PDF ファイルが生成でき、さらに GitHub も組み合わせて使うことで、複数人で本を書くときの原稿の共有やバージョン管理、校正などがやりやすくなります。

それぞれのパソコンで環境が構築できたら、おいしいケータリングを食べながら、これから 3 日間の執筆に向けて「どんな構成にするか」「どんなスケジュールで進めるか」などを話して Day 1 は終了です。

2日目:2月7日(土)11時〜20時 執筆、編集者からのアドバイス
2日目は、本格的に缶詰状態になって執筆を進めていきます。会場には、おやつスポンサーである SmartHR が提供したおやつが並んでいます。あらかじめ SmartHR の inao さんが Discord で参加者から要望を聞いていたので、テーブルにはみんなの好きなおやつが勢揃いしていました。おやつ全40種の詳細については、SmartHR Tech Blog の「本を書くハッカソンイベント Bookathon レポート —— 週末だけで13冊が完成!」をご覧ください。

会場では、エンジニアとして働きながら技術書を出した経験を持つ著者や翻訳者、監修者、そしてそれを世に送り出した出版社の編集者たちがメンターとして常に複数名待機しており、執筆に行き詰まったときや方向性に悩んだときはすぐに相談できる体制になっていました。これは余談ですが、参加者が集中して書いている空気に刺激されて、待機しているメンターやアドバイザリーボードが「Bookathon の期間中に自分の原稿もすごく進んだ!」と喜ぶ副次的な効果もありました。

常時待機しているとはいえ、初対面のメンターに話しかけづらい人や、集中して書いていると質問しに行くタイミングを逃してしまう人もいるので、あらかじめ用意しておいた「初執筆のときに浮かびがちな疑問」を遠慮なく投げかける「編集者や著者に何でも聞いてみよう」というコーナーも突発的に開催されました。

何時間も原稿を書いていると肩や腰もかちこちに固まってしまうので、休憩を取ってリフレッシュすることも大切です。メンターのひとり、freddi さんの元気なお手本を見ながら、みんなでラジオ体操もしました。

Day 2 が終わると、3 日間の Bookathon も残り 1 日だけです。迫り来る〆切を前に、参加者は「明日までに書き上げられるのだろうか」と少し焦りを感じながら帰宅します。夜も Discord でそれぞれの進捗を報告しながら、励ましあって原稿を進めているようでした。
Day 3:2 月 8 日 (日) 10 時〜21 時 執筆、原稿提出、発表会、懇親会
あっという間に最終日。前日からの雪が降り続いており、電車やバスも遅延が見られましたが、参加者は「本を完成させるぞ!」という熱意を胸に順次会場に集まってきます。

15 時の〆切まで黙々とそれぞれの原稿に向き合います。集中して原稿を書いていると脳みそが糖分を求めるようで、おやつがどんどん減っていきます。メンターやアドバイザリーボードが急遽追加で差し入れしてくれた、和菓子やチョコレートなどもみるみるうちにお腹に収まっていきました。

おやつと共に執筆を支えたのが、コーヒースポンサーである Technical Writing Meetup のオリジナルドリップコーヒーでした。お湯を注いでコーヒーを淹れる少しの待ち時間に、他の参加者と会話するのがよい息抜きとして機能していました。

〆切直前の 1 時間は怒涛のようで、各自の原稿を Git でマージしようとしたらコンフリクトしてしまったり、誤って先祖返りしたファイルを提出してしまったりとてんやわんやしましたが、なんとか全チームが 15 時までに完成した原稿を提出することができました!
発表会、そして LINE ヤフーのエンジニアを含む G チームが大賞を受賞
原稿提出後は 16 時から発表会が行われ、すべてのチームが自分たちの本の内容や構成、特徴などを発表しました。

各チームの発表後、すぐにアドバイザリーボードから本に対する講評が行われます。本の内容はもちろん、Bookathonを経て今後、商業出版や技術書典で本を出すときに役立つ、表紙や前書きに関する実践的なアドバイスもありました。

発表会が終わると、アドバイザリーボードと編集者、そして協賛企業のメンターが別室に集まって、Bookathonアワードの審査が行われます。3日間ずっと陰に日向に参加者を鼓舞していたメンターのfreddiさんは、LINEヤフー賞の審査にも全力を尽くして白目を剥いていました。

審査後は受賞チームの発表が行われ、書き上げた技術書が多くの人に届くことを願って各賞の賞品が贈られました。LINEヤフー賞は「C チーム - えむよん」が受賞し、技術書典出展応援グッズとしてスマート本棚とポスタースタンド、そして LINE ヤフーのエンジニアが書いた技術書の詰め合わせが渡されました。
そして LINE ヤフーのエンジニア 劉文杰の所属する「G チーム - 有価証券報告書」が Bookathon アワード大賞を受賞!今回書き上げた原稿をオリジナル表紙(アドバイザリーボードからの書評帯コメント付き)で印刷した書籍 20 冊と、アドバイザリーボードへのご相談券が贈られました。G チームの 3 人は、今回の本をブラッシュアップして 2026 年 4 月に開催される 技術書典 20 で出す予定だそうです。

実は、審査の時点ではどのチームの誰が LINE ヤフーからの参加者なのかをアドバイザリーボードやメンター側も把握していなかったため、受賞後の懇親会で話して初めて「えっ、劉さんって LINE ヤフーのエンジニアだったの!?」と驚いたのでした。
Bookathon アワード受賞チームのみなさん、改めておめでとうございます。
- Bookathon アワード大賞:G チーム - 有価証券報告書
- LINE ヤフー賞:C チーム - えむよん
- SmartHR 賞:B チーム - ゐろはカルタ
- 技術書典賞:I チーム - 技術小説
- 編集者賞:M チーム - ハッカソン
Bookathon のゴールは、書きたいことを見つけ、悩んで調べて書いて校正して「本を書き上げる」という一通りのプロセスを体験することにありました。そして今回の Bookathon は、金土日という長丁場かつ雪が降り積もる悪天候だったにも関わらず、参加者 42 名が最後まで誰も脱落せず、3 日間で 13 チームが計 13 冊の本を完成させました。
そういった意味では、Bookathon アワードの受賞チームはもちろん、賞を逃したチームも含めてすべてのチームが「ゴールにちゃんとたどりつく」というすばらしい成果を出したと言えます。参加者のみなさん、おめでとうございます。そしてお疲れさまでした!
LINE ヤフーから参加したメンバーの感想
倉増崇史(エンジニアでもデザイナーでもない企画の人、でカメラマン)
イベント運営側で参加することは多々ありますが、イベントそのものに参加するのはかなり久しぶりです。
イチ参加者として周りを見渡すと、みなさん本当に高い熱量でエントリーされたのが伝わってきました。今回は撮影スタッフも兼ねており、撮影チャンスを逃さぬよう周囲へ配慮をしつつ、その他の時間でキーボードを叩くという、とても忙しい時間を過ごしました。
「イベント撮影」をテーマにして書いたので、こうできたら最高!という理想も込めて書いたのですが、普段の撮影でイメージしていたことを順序だてて言語化する機会にもなり、充実したイベントとなりました。
freddi(なんでもやる LINE ヤフーのエンジニア)
今回メンター、そして LINE ヤフー賞の審査員をやらせていただいた freddi です。
会場の皆さんのマジメな執筆作業を見て、もう 2 年くらいなんにも書いてない私も、心を打たれてなんか書きたくなってきました。やるぞやるぞ。おっしゃ。嘘じゃないもん。
そして、「First Commit」で LINE ヤフー賞を取った「C チーム - えむよん」の皆さんおめでとうございます!皆さんの頑張りや表現の創意工夫はとても心が打たれるものがありました。これからも、みなさんの発信を応援しています。
今回受賞したチームも、しなかったチームも、今回 Bookathon で書こうとした本を最後まで推敲して書いてみて、そしてどこかでアウトプットしてみてください!何かしらの本としてリリースされるのをお待ちしています。
わたしもやるぞやるぞ。おっしゃ。口だけじゃないもん。やるもん。

こちらは会場で freddi 画伯の手から生まれたキャラクターぶっかにゃんです。
まとめ
たった 3 日で本を書き上げるのは本当に大変なことで、しかも雪に見舞われた中での開催となりましたが、参加者の満足度は 5 段階評価で平均 4.8 点ととても高い結果になりました。今回の Bookathon で生まれた本が、これから商業出版や技術書典などで世に出ていくのがとても楽しみです。

ちなみに今回の Bookathon では、運営スタッフは全員このアクリルパネルでできたオリジナルのネームタグをつけていました。
実はこれは、LINE ヤフーの紀尾井町オフィスにあるLODGEのFabスペースでレーザーカッターと UV プリンターを使って手作りしたものでした。材料の選定からデータの作成、カットに印刷までまるっと担当してくれたハッピー佐藤さん、ありがとうございました!このネームタグの作り方は、恐らく技術イベントを開催している人ならみんな知りたいと思うので、また別の記事でご紹介できればと思います。
LINE ヤフーがフードスポンサーとして協賛するにあたって諸々の手配を急いでやってくれた DevRel の井上さん、アドバイザリーボードとメンターのみなさん、協賛各社のみなさん、編集者のみなさん、そして参加してくれた「著者」のみなさん、ありがとうございました!
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こんにちは、Dev Content DivisionのDiv Leadをしているmochikoです。LINEヤフー株式会社で開発者向けのドキュメントを書くテクニカルライターとして働く傍ら、個人としても技術書を書いて出しています。
2026年2月6日(金)〜8日(日)に、LINEヤフーがフードスポンサーとして協賛する「Bookathon - 本を書くハッカソンイベント」が、六本木ヒルズのメルカリオフィスにて開催されました。

このイベントにはフードスポンサーとしての協賛に加えて、複数のLINEヤフー社員が運営に協力すると共に、本を書く側の一般参加者としてもLINEヤフーから10名ほどのエンジニアが参加しました。このブログでは3日間に渡るBookathonの様子を紹介します。
LINEヤフーでは、2025年の春に『技術評論社の編集者を招いて「本を出すきっかけ」の作り方を聞いてみよう』と題した社内イベントを開催しました。このイベントにはLINEヤフー社内から延べ140名のエンジニアが参加し、これをきっかけに「MCPサーバー開発大全――独自サーバーの実装から自動テストの構築まで」という書籍も技術評論社から出版されました。

ですが、延べ140名が本を書くきっかけを学んでも、そこから1年以内に出版へ繋がったのが1冊だけだったことを考えると、若手のエンジニアに本を書いてもらうには、背中をもう一押しする仕組みが必要だ、と感じていました。
技術書が生まれるときに最も益を得るのは、実はその本を「読んで学ぶ」読者ではなく、執筆を通して己の知識不足に気づき、書きながら調べたり悩んだりすることによって、その技術についてより詳しくなっていく……つまり「書いて学ぶ」著者自身です。だからこそ若手のエンジニアに「本を書く機会」を作りたい!ということで、みんなで集まって短期間で技術書を書き上げるBookathon(ブッカソン)というイベントを開催することになりました。
自社に限らず興味のある若手なら誰でも参加できるよう、今回のBookathonは技術書の執筆支援コミュニティ「技術と本と猫」が主催となり、会場スポンサーとして株式会社メルカリ、フードスポンサーとしてLINEヤフー株式会社、おやつスポンサーとして株式会社SmartHR、コーヒースポンサーとしてTechnical Writing Meetup、メディアスポンサーとしてTECH WORLDが協賛。さらに技術書典が後援する形で実現しました。
Day 1:2月6日(金) 19時〜22時 キックオフ、チーム編成、環境構築
Bookathonでは最大5人のチームで1冊の本を書き上げます。初日はまず自己紹介と「何を書きたいか」「どんな技術に興味があるか」などを周囲に話して、チームを決めていきます。
このチーム決めは、チームサポーターとしてLINEヤフーのハッピー佐藤さんとメルカリのSaeさんがたのしく進行し、42名の参加者たちを13のチームへとまとめてくれました。

チームが決まったら、各自のパソコンで執筆に必要な環境構築をします。今回のBookathonでは、Re:VIEW(リビュー)という書籍制作のためのツールを使用しました。原稿をRe:VIEW記法で書いてデプロイすることで「本の見た目」に自動組版されたPDFファイルが生成でき、さらにGitHubも組み合わせて使うことで、複数人で本を書くときの原稿の共有やバージョン管理、校正などがやりやすくなります。

それぞれのパソコンで環境が構築できたら、おいしいケータリングを食べながら、これから3日間の執筆に向けて「どんな構成にするか」「どんなスケジュールで進めるか」などを話してDay 1は終了です。

Day 2:2月7日(土) 11時〜20時 執筆、編集者アドバイス
2日目は、本格的に缶詰になって執筆を進めていきます。会場には、おやつスポンサーであるSmartHR提供のおやつが並んでいます。あらかじめSmartHRのinaoさんがDiscordで参加者から要望を聞いていたので、テーブルにはみんなの好きなおやつが勢揃いしていました。おやつ全40種の詳細については、SmartHR Tech Blogの「本を書くハッカソンイベントBookathonレポート —— 週末だけで13冊が完成!」をご覧ください。

会場では、エンジニアとして働きながら技術書を出した経験を持つ著者や翻訳者や監修者、そしてそれを世に送り出した出版社の編集者たちがメンターとして常に複数名待機しており、執筆に行き詰まったときや、方向性に悩んだときはすぐに相談できる体制になっていました。これは余談ですが、参加者が集中して書いている空気に刺激されて、待機しているメンターやアドバイザリーボードが「Bookathonの期間中に自分の原稿もすごく進んだ!」と喜ぶ副次的な効果もありました。

常時待機しているとはいえ、初対面のメンターに話しかけづらい人や、集中して書いていると質問しに行くタイミングを逃してしまう人もいるので、あらかじめ用意しておいた「初執筆のときに浮かびがちな疑問」を遠慮なく投げかける「編集者や著者になんでも聞いてみよう」のコーナーも突発的に開催されました。

何時間も原稿を書いていると肩や腰もかちこちに固まってしまうので、休憩を取ってリフレッシュすることも大切です。メンターのひとり、freddiさんの元気なお手本を見ながら、みんなでラジオ体操もしました。

Day 2が終わると、3日間のBookathonも残り1日だけです。迫り来る〆切を前に、参加者は「明日までに書き上げられるのだろうか」と少し焦りを感じながら帰宅します。夜もDiscordでそれぞれの進捗を報告しながら、励ましあって原稿を進めているようでした。
Day 3:2月8日(日) 10時〜21時 執筆、原稿提出、発表会、懇親会
あっという間に最終日。前日からの雪が降り続いており、電車やバスも遅延が見られましたが、参加者は「本を完成させるぞ!」という熱意を胸に順次会場に集まってきます。

15時の〆切まで黙々とそれぞれの原稿に向き合います。集中して原稿を書いていると脳みそが糖分を求めるようで、おやつがどんどん減っていきます。メンターやアドバイザリーボードが急遽追加で差し入れしてくれた、和菓子やチョコレートなどもみるみるうちにお腹に収まっていきました。

おやつと共に執筆を支えたのが、コーヒースポンサーであるTechnical Writing Meetupのオリジナルドリップコーヒーでした。お湯を注いでコーヒーを淹れる少しの待ち時間に、他の参加者と会話するのがよい息抜きとして機能していました。

〆切直前の1時間は怒涛のようで、各自の原稿をGitでマージしようとしたらコンフリクトしてしまったり、誤って先祖返りしたファイルを提出してしまったりとてんやわんやしましたが、なんとか全チームが15時までに完成した原稿を提出することができました!
発表会、そしてLINEヤフーのエンジニアを含むGチームが大賞を受賞
原稿提出後は16時から発表会が行われ、すべてのチームが自分たちの本の内容や構成、特徴などを発表しました。

各チームの発表後、すぐにアドバイザリーボードから本に対する講評が行われます。本の内容はもちろん、Bookathonを経て今後、商業出版や技術書典で本を出すときに役立つ、表紙や前書きに関する実践的なアドバイスもありました。

発表会が終わると、アドバイザリーボードと編集者、そして協賛企業のメンターが別室に集まって、Bookathonアワードの審査が行われます。3日間ずっと陰に日向に参加者を鼓舞していたメンターのfreddiさんは、LINEヤフー賞の審査にも全力を尽くして白目を剥いていました。

審査後は受賞チームの発表が行われ、書き上げた技術書が多くの人に届くことを願って各賞の賞品が贈られました。LINEヤフー賞は「Cチーム-えむよん」が受賞し、技術書典出展応援グッズとしてスマート本棚とポスタースタンド、そしてLINEヤフーのエンジニアが書いた技術書の詰め合わせが渡されました。
そしてLINEヤフーのエンジニア 劉文杰の所属する「Gチーム-有価証券報告書」がBookathonアワード大賞を受賞!今回書き上げた原稿をオリジナル表紙(アドバイザリーボードからの書評帯コメント付き)で印刷した書籍20冊と、アドバイザリーボードへのご相談券が贈られました。Gチームの3人は、今回の本をブラッシュアップして2026年4月に開催される技術書典20で出す予定だそうです。

実は、審査の時点ではどのチームの誰がLINEヤフーからの参加者なのかをアドバイザリーボードやメンター側も把握していなかったため、受賞後の懇親会で話して初めて「えっ、劉さんってLINEヤフーのエンジニアだったの!?」と驚いたのでした。
Bookathonアワード受賞チームのみなさん、改めておめでとうございます。
- Bookathonアワード大賞:Gチーム-有価証券報告書
- LINEヤフー賞:Cチーム-えむよん
- SmartHR賞:Bチーム-ゐろはカルタ
- 技術書典賞:Iチーム-技術小説
- 編集者賞:Mチーム-ハッカソン
Bookathonのゴールは、書きたいことを見つけ、悩んで調べて書いて校正して「本を書き上げる」という一通りのプロセスを体験することにありました。そして今回のBookathonは、金土日という長丁場かつ雪が降り積もる悪天候だったにも関わらず、参加者42名が最後まで誰も脱落せず、3日間で13チームが計13冊の本を完成させました。
そういった意味では、Bookathonアワードの受賞チームはもちろん、賞を逃したチームも含めてすべてのチームが「ゴールにちゃんとたどりつく」というすばらしい成果を出したと言えます。参加者のみなさん、おめでとうございます。そしてお疲れさまでした!
LINEヤフーから参加したメンバーの感想
倉増崇史(エンジニアでもデザイナーでもない企画の人、でカメラマン)
イベント運営側で参加することは多々ありますが、イベントそのものに参加するのはかなり久しぶりです。
イチ参加者として周りを見渡すと、みなさん本当に高い熱量でエントリーされたのが伝わってきました。今回は撮影スタッフも兼ねており、撮影チャンスを逃さぬよう周囲へ配慮をしつつ、その他の時間でキーボードを叩くという、とても忙しい時間を過ごしました。
「イベント撮影」をテーマにして書いたので、こうできたら最高!という理想も込めて書いたのですが、普段の撮影でイメージしていたことを順序だてて言語化する機会にもなり、充実したイベントとなりました。
freddi(なんでもやるLINEヤフーのエンジニア)
今回メンター、そしてLINEヤフー賞の審査員をやらせていただいたfreddiです。
会場の皆さんのマジメな執筆作業を見て、もう2年くらいなんにも書いてない私も、心を打たれてなんか書きたくなってきました。やるぞやるぞ。おっしゃ。嘘じゃないもん。
そして、「First Commit」でLINEヤフー賞を取った「Cチーム-えむよん」の皆さんおめでとうございます!皆さんの頑張りや表現の創意工夫はとても心が打たれるものがありました。これからも、みなさんの発信を応援しています。
今回受賞したチームも、しなかったチームも、今回Bookathonで書こうとした本を最後まで推敲して書いてみて、そしてどこかでアウトプットしてみてください!何かしらの本としてリリースされるのをお待ちしています。
わたしもやるぞやるぞ。おっしゃ。口だけじゃないもん。やるもん。

こちらは会場でfreddi画伯の手から生まれたキャラクターぶっかにゃんです。
まとめ
たった3日で本を書き上げるのは本当に大変なことで、しかも雪に見舞われた中での開催となりましたが、参加者の満足度は5段階評価で平均4.8点ととても高い結果になりました。今回のBookathonで生まれた本が、これから商業出版や技術書典などで世に出ていくのがとても楽しみです。

ちなみに今回のBookathonでは、運営スタッフは全員このアクリルパネルでできたオリジナルのネームタグをつけていました。

実はこれは、LINEヤフーの紀尾井町オフィスにあるLODGEのFabスペースでレーザーカッターとUVプリンターを使って手作りしたものでした。材料の選定からデータの作成、カットに印刷までまるっと担当してくれたハッピー佐藤さん、ありがとうございました!このネームタグの作り方は、恐らく技術イベントを開催している人ならみんな知りたいと思うので、また別の記事でご紹介できればと思います。

LINEヤフーがフードスポンサーとして協賛するにあたって諸々の手配を急いでやってくれたDevRelの井上さん、アドバイザリーボードとメンターのみなさん、協賛各社のみなさん、編集者のみなさん、そして参加してくれた「著者」のみなさん、ありがとうございました!
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