動画記事 · LangChain
GLM 5.2 と dcode:オープンモデルによる最前線のコーディング
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まず要点
GLM 5.2 の高性能を最大限に引き出すオープンソースのモデル非依存コーディングエージェント「dcode」と、LangSmith を活用した可視化機能を紹介する実演動画。
GLM 5.2 と dcode:オープンモデルが拓く、次世代のコーディング環境
Z.ai が公開した MIT ライセンスのオープンウェイトモデル「GLM 5.2」は、100 万トークンという膨大なコンテキストウィンドウと、クローズドモデルに匹敵する最前線の性能を両立しています。しかし、この高性能なモデルを最大限に活用するためには、特定のベンダーに縛られない「dcode」というコーディングエージェントとの連携が鍵となります。
今回は、GLM 5.2 の驚異的な能力と、それを駆動する dcode の実装方法、さらに LangSmith を活用した完全な可視化プロセスを解説します。
GLM 5.2 が示すオープンモデルの新たな基準
6 月 16 日、Z.ai は「GLM 5.2」を MIT ライセンスで Hugging Face に公開しました。このモデルは単なるオープンソースの代名詞ではなく、実務レベルでの性能を示しています。
「こんなオープンモデルは初めてだ」「Opus 4.8 や GPT 5.5 に匹敵する」
X(旧 Twitter)上でも開発者からこのような声が相次いでおり、その評価はベンチマーク結果によって裏付けられています。特に注目すべきは「Terminal Bench」でのスコアで、GLM 5.2 は 81 点を記録し、Opus や GPT 5.5 に僅差で迫る性能を発揮しました。
さらに実用面でも優れています。処理速度は 1 秒あたり 79 トークンに達し、最先端モデルのほんの一部のコストで動作します。100 万トークンのコンテキストウィンドウを備えることで、長大なコードベースや膨大なドキュメントを一度に理解する能力も有しています。
プロバイダ非依存のエージェント「dcode」の実装
しかし、モデル自体が優秀でも、それを駆動するエージェント次第では真価を発揮できません。既存の Claude Code や Codex は優れたツールですが、特定のモデルやプロバイダに最適化されており、オープンモデルを柔軟に使いこなすには限界があります。
そこで登場するのが「dcode(Deep Agents Code)」です。これはモデル非依存で設計されたターミナルベースのコーディングエージェントであり、Claude Code に似た体験を提供しつつ、GLM 5.2 のようなオープンモデルを最大限に引き出します。
dcode のインストールと初期設定
dcode を使用して LLM チャットアプリを構築する手順は以下の通りです。
- インストール: Deep Agents Code のドキュメントサイトからインストールスクリプトをコピーし、ターミナルで実行します。数秒で完了します。
- 起動と初期化:
dcodeと入力して起動すると、初期化の案内が出ます。必要に応じて名前を入力しますが、今回はスキップします。 - モデル選択: dcode 内で「Fireworks」を選択し、リストから「GLM 5.2」を選びます。
- API キー登録: Fireworks プラグインが自動的にインストールされ、サーバーが再起動します。その後、API キーの入力を求められるので、fireworks.ai で取得したキーを入力して完了です。
これで準備は整いました。Web 検索機能(Tavily)を使いたい場合は別途 API キーを入力できますが、基本のコーディングタスクには必須ではありません。
dcode の多様な機能
dcode は単なるコード生成ツールではなく、ターミナル上で完結する高度なエージェントです。以下のような機能を備えています。
- セッション管理:
/threadsで過去の会話を再開し、/offloadで古いメッセージをオフロードしてコンテキストを解放できます。 - MCP サーバー連携:
/MCPコマンドで MCP(Model Context Protocol)サーバーを管理し、外部ツールとの連携を強化します。 - 認証機能:
/authコマンドから Tavily などの外部サービスへの認証設定が可能です。
実際に dcode に「LLM チャットアプリを構築して」と指示を出すと、エージェントは自律的に作業を開始。ブラウザで localhost:3000 にアクセスすると、完成したチャットアプリが動作しているのを確認できます。
LangSmith による完全な可視化と分析
dcode の真価を引き出すもう一つの要素が「LangSmith」です。これはエージェントの内部動作を完全に可視化する観測プラットフォームであり、dcode と連携させることで、開発者はエージェントの思考プロセスを詳細に追跡できます。
トレーシングの設定方法
デフォルトでは dcode は LangSmith へトレースを送信していませんが、以下の手順で簡単に設定可能です。
- dcode ターミナルで
/authと入力します。 - リストから「LangSmith tracing」を選択します。
- LangSmith の API キーを入力すると、自動的に設定が完了し、トレース送信が始まります。
詳細な分析機能
設定が完了すると、LangSmith のダッシュボード上で以下のような情報をリアルタイムで確認できます。
- ターンごとの詳細: エージェントとユーザーの会話履歴を、入力と出力の両面から確認できます。
- トークン使用量の可視化: カーソルを合わせるだけで、各ターンやツール実行におけるトークン消費の内訳が分かります。
- 内部動作の掘り下げ: 特定のトレースをクリックすると、ツール実行の詳細やチャットモデルの呼び出し履歴など、エージェントの「思考」プロセスを深く分析できます。
「エージェント内部で何が起こっているかを正確に把握できる」
この可視性により、開発者はエージェントがどのように判断し、どこでエラーが発生しているのかを特定しやすくなります。結果として、AI エージェントの実装コストは劇的に低下し、企業への普及も加速すると考えられます。
まとめ:オープンモデルとエージェントの融合が拓く未来
GLM 5.2 のような高性能なオープンモデルと、dcode のようなプロバイダ非依存のエージェントを組み合わせることで、開発者は自社のワークフローに合わせたカスタマイズと、完全な可視性を確保できます。これは単なるツールの進化ではなく、ベンダーロックインからの解放と、AI エージェントの実装コスト低下をもたらすエコシステムの成熟を示しています。
オープンモデルには非常にエキサイティングな未来があります。特定のツールやプロバイダに縛られず、自らの手で制御可能な開発環境こそが、次世代のソフトウェア構築を加速させる鍵となるでしょう。
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