ティアフォーが提供する量産向け自動運転車両とその実装を加速するDevOpsプラットフォーム
ティアフォーは、Autoware オープンソース基盤の上に構築された DevOps プラットフォームとハードウェアソリューションにより、レベル 4 自動運転の開発コスト削減と実装加速を推進し、政府目標の達成に向けた具体的なロードマップを示した。
キーポイント
3 つの主要プロダクトによる開発支援体制
Web.Auto(DevOps/シミュレーション)、Pilot.Auto(信頼性ベースプラットフォーム)、ADK(ハードウェア)の 3 本柱により、自動運転開発の「5 合目から山頂」への移行を支援する。
レベル 4 認可取得と商用化の具体化
2023 年 10 月にシャトルバスでレベル 4 の認可を取得し、首都圏でのテスト走行を開始。この実績をベースに他車種への横展開と政府目標(2025 年 50 カ所以上)の達成を目指す。
Web.Auto Evaluator によるコスト削減シミュレーション
CI/CD と MLOps を統合したクラウド型評価ツールにより、実車走行前の仮想環境での高精度テストを可能にし、開発期間とコストの大幅短縮を実現する。
Autoware エコシステムの拡大と民主化
Foxconn などの 60 社以上が参画する The Autoware Foundation を中心に、世界 20 カ国・500 企業以上で利用されるオープンソース基盤を強化し、自動運転技術の普及を加速させる。
開発から運行までのエンドツーエンドプラットフォーム提供
Autoware と親和性の高い DevOps プラットフォームにより、シミュレーションやテストの最適化から遠隔監視・管理システム(Web.Auto)、検証済みリファレンスデザイン(Pilot.Auto)まで一貫して提供し、市場参入までの時間を大幅に短縮します。
パートナーシップと車両販売事業の拡大
スズキやヤマハ発動機との共同開発実績に加え、TONOX と連携したホワイトレーベル EV(ファンファーレ等)の販売を開始し、新興 OEM や海外メーカーとも協力して自動運転車両供給体制を強化しています。
政府目標達成と次世代技術への転換
2025 年度に無人自動運転移動サービスの実装目標(26 カ所以上)を設定し、現在はソフトウェア定義車両(SDV)や EEA/SoC の開発へフェーズを移行して次世代車両技術を推進しています。
影響分析・編集コメントを表示
影響分析
この記事は、ティアフォーが単なるオープンソースプロジェクトから、実用レベルの商用ソリューションを提供する企業へと成熟したことを示しており、自動運転業界における「開発効率化」と「規制対応」の鍵となるプラットフォーム戦略を明確にしています。特に、シミュレーションと DevOps を統合したアプローチは、高コストかつ時間のかかる自動運転開発のボトルネックを解消し、レベル 4 の普及速度を加速させる重要な転換点となります。
編集コメント
ティアフォーが示す「オープンソース基盤×DevOps プラットフォーム」の組み合わせは、自動運転開発の参入障壁を下げる現実的な解として注目されます。特に政府目標との整合性を意識したロードマップは、業界全体の実用化スピードを左右する重要な指標です。
ティアフォーが提供する量産向け自動運転車両とその実装を加速するDevOpsプラットフォーム
世界最大級のテックカンファレンスCES出展が数週間後に迫る中、Japan Mobility Show 2023 にティアフォーのDevOpsプラットフォーム事業と車両販売事業の責任者が登壇しましたので、その内容をご紹介します。
By Shimon Iwashita and Mariko Tame
ティアフォーは自動運転のための世界最大のオープンソースソフトウェアである「Autoware」の開発を主導しています。自動運転に関するあらゆるテクノロジーを開放していき、様々な組織、個人がこの発展に貢献できるエコシステムを構築することで、自動運転の民主化をビジョンとして掲げています。
簡単にティアフォーの軌跡をご説明します。ティアフォーCEOの加藤が2015年の8月、名古屋大学で准教授を努めている際に、Autowareをオープンソースで公開しました。そこで非常に大きな反響を呼んだことがきっかけとなり、2015年12月にティアフォーが設立されました。2017年には愛知県・名古屋市で、国内初となる公道での実証実験を実施しました。翌年の2018年12月、自動運転の開発と普及の促進を目的としたThe Autoware Foundation (AWF) を設立しました。AWFにはFoxconnを含む60以上もの企業や団体が参画しています。
2019年3月には愛知県のモリコロパークにてパイロットサービスを提供し、マイリーという車両の試験を実施しています。2020年9月からは東京・西新宿にてロボタクシーの実証実験を実施しています。また、2021年1月にはFoxconnが主導する電気自動車(EV)開発のMIHコンソーシアムとパートナーシップを結んでいます。今回のJapan Mobility Showでは、MIHのブース内に出展しています。
現在、ティアフォーでは東京、名古屋、北米シリコンバレー、中国上海を拠点とし約300名の従業員が在籍しています。
自動運転という高い山の登頂を支援
ティアフォーのメインプロダクトは3つあります。1つ目がDevOps Platformと呼ばれるWeb.Autoです。2つ目がスケーラブルなソフトウェアプラットフォームを提供するPilot.Autoです。そして最後に、自動運転に必要となるLiDARやカメラといったハードウェアを提供するADKになります。
ティアフォーが自動運転開発の頂点まで支援
これらのプロダクトを使うことで、自動運転という難易度が非常に高い山を登頂するにあたって、より速く、そして開発コストを削減しながら自動運転システムの導入を支援することができます。オープンソースのAutowareを使えば、山の5合目ぐらいまでは到達できるようになっていて、これらのプロダクトを使うことで、さらに5合目から9合目到達することができます。その先はお客さまと共同開発を行いながら山頂を目指します。
その自動運転という高い山の山頂を目指すために、最適なティアフォーのDevOpsと車両開発ソリューションをご紹介します。
日本政府は無人自動運転移動サービスを強く推進しており、2025年度までに50カ所以上、2027年度までに100カ所以上での実装を目標として設定しています。まずは、商用車で特定条件下で完全自動運転を実現するレベル4を目指しています。
ティアフォーも政府の動きに連動し、レベル4の実現に取り組んできました。そして2023年10月、シャトルバスで自動運転車両としてレベル4の認可を取得しました。このバスに搭載されたソフトウェア、センサ群といった構成を含めて、様々なモデルに横展開することができます。
レベル4認可を取得したシャトルバスの首都圏でのテスト走行
自動運転の開発プロセスでは、まずどういった自動運転を実現させたいのか、走行環境条件(ODD: Operational Design Domain)、車両タイプ、目的に合わせたシステムと機能の設計を決める必要があります。次に実際の開発とインテグレーションに進みます。これにはシミュレーションツールを活用したシステムテストが含まれます。そして車両を実際に走行させる前に、潜在的な安全上のリスクに可能な限り対処するためのリスクアセスメントが必要になります。
次に車両の走行ですが、運行を管理するにはある程度の人的サポートが必要になります。自動運転ソフトウェアはオペレーション上の管理、メンテナンスの面で常に進化し続けるため、新機能のアップデートやバグのフィックスを継続的に行っています。実際には試行錯誤を繰り返しながらソフトウェアを実行、テスト、改良しています。DevOpsシステムはこれら一連のプロセスの開発と運用をサポートし、ソフトウェアを迅速・簡単にテストし、得られたデータやノウハウを更なる開発に役立てることができます。
DevOpsがどのように動作するかを説明する前に、まずはAutowareのご紹介をしたいと思います。
AutowareはLinuxとROSをベースとした世界初の自動運転向けオープンソースソフトウェアで、自動運転に必要な全ての機能を備えています。今まで30以上の車種に搭載され、世界20か国以上、500企業以上で使用された実績があります。
Autowareは世界中の自動運転開発をサポート
人が運転をする際、ドライバーが実際に目で見て様々な判断を行います。これに対し、自動運転ではセンサなどを使用して収集した情報を基にソフトウェアが同様の判断を行う必要があります。Autowareはセンサで認識した周囲の情報と地図データを照合しながら車両の位置を特定し、次にどの経路をとるのかを判断・指示しています。これらの認知、判断、制御のプロセスが適切に機能し、商用で安全に公道で走れることを実証するために、ティアフォーでは様々なテストを実施しています。
Pilot.AutoはAutowareをベースとした自動運転ソフトウエアプラットフォームであり、商用運転に必要な信頼性を高い基準で満たすことが出来ます。また、実際のソフトウェア開発で必要なデベロップメントとオペレーションのツール群をクラウド上のサービスとしてWeb.Autoで提供しています。
Web.Auto EvaluatorはCI/CDやMLOps開発ツールチェーンとして主に開発者が使うサービスです。ユーザーはテストしたいシナリオを作成し、クラウド上の仮想環境でシミュレーションすることで実車両での路上走行前にAutowareの機能を評価できます。例えば、東京・西新宿の地図や交通状況を再現した3次元のシミュレーション空間の中で実際にAutowareを動かし、認知、自車位置の推定、判断制御を含む全てのAutowareのモジュールを現実世界に近い形でテストしています。
これらのテストは多大な労力とコストがかかりますが、評価対象によって正しいツールを選択することにより、コストを削減しながら効率を上げることが出来ます。シミュレータも一つの例ですが、AutowareモジュールのソフトウェアレベルのテストとターゲットHWとの結合テストを使い分けています。
東京・西新宿でのシュミレーション
ここまではDevOpsの開発部分を説明しましたが、運用部分も重要です。
レベル4自動運転ではセーフティドライバーの乗車か、無人車両の場合、現時点では遠隔で監視および緊急時介入が出来ることが走行の条件になります。Web.Autoのフリートマネジメントシステムを使うと実車両の現在地、スケジュール、走行データ、映像を遠隔で監視したり、エラー情報や走行データを分析することでシステムの不具合解消や機能アップデートに役立てる事が出来ます。このような運行管理ソリューションが公道での自動運転車両の安全運行を支えています。
このようにAutowareと親和性高く開発から運行までの全てをエンドツーエンドで提供できる数少ないプラットフォームであることがティアフォーのDevOpsの強みになります。
最後はPilot.Autoになります。Pilot.Autoはこれまで集積したテストデータや実装ノウハウを用いた検証済みの自動運転ソフトウェアをリファレンスデザインとして提供するものです。中身はAutowareなので、お客さまはソースコードや設計情報を確認することができます。これにより、お客さまが実現したい自動運転ソリューション、例えばデリバリーロボットや工場内搬送カート、シャトルバス、ロボタクシー、自家用車などの開発を支援します。
自動運転を実現したいという企業様はオープンソースソフトウェアを使って一から開発するよりも、これらの製品を使ってカスタマイズすることで、市場に参入するまでの時間を大幅に短縮することが出来ます。
プラットフォームの採用事例をいくつかご紹介します。2018年からスズキ株式会社とティアフォーはロボットタクシーでレベル4の自動運転システムの実用に向けた共同開発を続けています。また、ヤマハ発動機株式会社とは工場や倉庫向けの自動運転EV「eve auto」の共同開発を行っています。
Pilot.Autoを搭載し、Web.Autoのフリートマネジメントを使って工場内の安全な走行を管理しています。
ティアフォーではDevOpsを実現するためのWeb.AutoやPilot.Autoを提供していますが、今後はパートナー企業にも開放していくことで、パートナー自身がお客さまにDevOps環境を使用した自動運転のソリューションをご提案いただくことが可能になります。
その他、ティアフォーはMIHの自動運転ワーキンググループを主導し、Pilot.AutoとWeb.Autoを活用したOpen AD Kit という自動運転実現のためのキットの開発を進めています。
先述した通り、日本政府は2025年度に無人での自動運転移動サービスを50カ所で実現するという目標を掲げていますが、これに対しティアフォーは同年度に26カ所以上で実装するという目標を設定しています。
現状では市場に対して自動運転車を供給することが出来ていませんが、需要は急増しています。そのような背景もあり、ティアフォーは新興OEMや海外メーカーと協力して、車両販売事業も行っています。
ティアフォーでは自動運転機能に対応したMinibusの供給を始めており、実際に販売をしています。将来的にはこのMinibus以外にもモデルを増やしていき、自動運転車両販売のマーケットリーダーとなることを目標としています。
ティアフォーでの車両開発についてご説明します。パートナーのOEMメーカーから供給されるベース車両に対して、駆動系の電動化やセンサコンピュータの仕様設定から設計開発を行い、ティアフォーの所有しているソフトウェアプラットフォームと結合することで、ホワイトレーベルという形で自動運転EV車を提供しています。
ティアフォーだけでは自動運転車の大規模な改造はできないため、TONOXとパートナーシップを結び、共同で開発と改造を行っています。2023年6月にはホワイトレーベルEVの「ファンファーレ」を発表しました。「Minibus(ミニバス)」の販売はすでに開始しており、他のホワイトレーベルモデルも順次出荷予定です。
ティアフォーの「ファンファーレ」
これまでは、Autowareの開発と世界中のパートナーとの自動運転技術の拡大を推し進めるエコシステムの構築に努めてきました。今後は自車の電気電子アーキテクチャー (Electric Electronic Architecture:EEA) やシステム・オン・チップ (system-on-chip: SoC) を含めたソフトウェア定義車両(SDV:software-defined vehicle)の開発をすすめ、自動運転を含む次世代車両の技術を開発するというフェーズに進んでいきます。
自動運転実現の裏側では、多大な努力を重ねて開発を行っていますが、ティアフォーの今までの知見や実績をパートナーと共有しながら、早期に自動運転を実現していきたいと思っています。
ティアフォーの提供するソリューションについてもっと知りたいですか?2024年のCESでお会いしましょう。
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Autoware — Github | The Autoware Foundation

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ティアフォーが提供する量産向け自動運転車両とその実装を加速するDevOpsプラットフォーム
世界最大級のテックカンファレンスCES出展が数週間後に迫る中、Japan Mobility Show 2023 にティアフォーのDevOpsプラットフォーム事業と車両販売事業の責任者が登壇しましたので、その内容をご紹介します。
By Shimon Iwashita and Mariko Tame
ティアフォーは自動運転のための世界最大のオープンソースソフトウェアである「Autoware」の開発を主導しています。自動運転に関するあらゆるテクノロジーを開放していき、様々な組織、個人がこの発展に貢献できるエコシステムを構築することで、自動運転の民主化をビジョンとして掲げています。
簡単にティアフォーの軌跡をご説明します。ティアフォーCEOの加藤が2015年の8月、名古屋大学で准教授を努めている際に、Autowareをオープンソースで公開しました。そこで非常に大きな反響を呼んだことがきっかけとなり、2015年12月にティアフォーが設立されました。2017年には愛知県・名古屋市で、国内初となる公道での実証実験を実施しました。翌年の2018年12月、自動運転の開発と普及の促進を目的としたThe Autoware Foundation (AWF) を設立しました。AWFにはFoxconnを含む60以上もの企業や団体が参画しています。
2019年3月には愛知県のモリコロパークにてパイロットサービスを提供し、マイリーという車両の試験を実施しています。2020年9月からは東京・西新宿にてロボタクシーの実証実験を実施しています。また、2021年1月にはFoxconnが主導する電気自動車(EV)開発のMIHコンソーシアムとパートナーシップを結んでいます。今回のJapan Mobility Showでは、MIHのブース内に出展しています。
現在、ティアフォーでは東京、名古屋、北米シリコンバレー、中国上海を拠点とし約300名の従業員が在籍しています。
自動運転という高い山の登頂を支援
ティアフォーのメインプロダクトは3つあります。1つ目がDevOps Platformと呼ばれるWeb.Auto。2つ目がスケーラブルなソフトウェアプラットフォームを提供するPilot.Auto。そして最後に、自動運転に必要となるLiDARやカメラといったハードウェアを提供するADKになります。
ティアフォーが自動運転開発の頂点まで支援
これらのプロダクトを使うことで、自動運転という難易度が非常に高い山を登頂するにあたって、より速く、そして開発コストを削減しながら自動運転システムの導入を支援することができます。オープンソースのAutowareを使えば、山の5合目ぐらいまでは到達できるようになっていて、これらのプロダクトを使うことで、さらに5合目から9合目到達することができます。その先はお客さまと共同開発を行いながら山頂を目指します。
その自動運転という高い山の山頂を目指すために、最適なティアフォーのDevOpsと車両開発ソリューションをご紹介します。
日本政府は無人自動運転移動サービスを強く推進しており、2025年度までに50カ所以上、2027年度までに100カ所以上での実装を目標として設定しています。まずは、商用車で特定条件下で完全自動運転を実現するレベル4を目指しています。
ティアフォーも政府の動きに連動し、レベル4の実現に取り組んできました。そして2023年10月、シャトルバスで自動運転車両としてレベル4の認可を取得しました。このバスに搭載されたソフトウェア、センサ群といった構成を含めて、様々なモデルに横展開することができます。
レベル4認可を取得したシャトルバスの首都圏でのテスト走行
自動運転の開発プロセスでは、まずどういった自動運転を実現させたいのか、走行環境条件(ODD: Operational Design Domain)、車両タイプ、目的に合わせたシステムと機能の設計を決める必要があります。次に実際の開発とインテグレーションに進みます。これにはシミュレーションツールを活用したシステムテストが含まれます。そして車両を実際に走行させる前に、潜在的な安全上のリスクに可能な限り対処するためのリスクアセスメントが必要になります。
次に車両の走行ですが、運行を管理するにはある程度の人的サポートが必要になります。自動運転ソフトウェアはオペレーション上の管理、メンテナンスの面で常に進化し続けるため、新機能のアップデートやバグのフィックスを継続的に行っています。実際には試行錯誤を繰り返しながらソフトウェアを実行、テスト、改良しています。DevOpsシステムはこれら一連のプロセスの開発と運用をサポートし、ソフトウェアを迅速・簡単にテストし、得られたデータやノウハウを更なる開発に役立てることができます。
DevOpsがどのように動作するかを説明する前に、まずはAutowareのご紹介をしたいと思います。
AutowareはLinuxとROSをベースとした世界初の自動運転向けオープンソースソフトウェアで、自動運転に必要な全ての機能を備えています。今まで30以上の車種に搭載され、世界20か国以上、500企業以上で使用された実績があります。
Autowareは世界中の自動運転開発をサポート
人が運転をする際、ドライバーが実際に目で見て様々な判断を行います。これに対し、自動運転ではセンサなどを使用して収集した情報を基にソフトウェアが同様の判断を行う必要があります。Autowareはセンサで認識した周囲の情報と地図データを照合しながら車両の位置を特定し、次にどの経路をとるのかを判断・指示しています。これらの認知、判断、制御のプロセスが適切に機能し、商用で安全に公道で走れることを実証するために、ティアフォーでは様々なテストを実施しています。
Pilot.AutoはAutowareをベースとした自動運転ソフトウエアプラットフォームであり、商用運転に必要な信頼性を高い基準で満たすことが出来ます。また、実際のソフトウェア開発で必要なデベロップメントとオペレーションのツール群をクラウド上のサービスとしてWeb.Autoで提供しています。
Web.Auto EvaluatorはCI/CDやMLOps開発ツールチェーンとして主に開発者が使うサービスです。ユーザーはテストしたいシナリオを作成し、クラウド上の仮想環境でシミュレーションすることで実車両での路上走行前にAutowareの機能を評価できます。例えば、東京・西新宿の地図や交通状況を再現した3次元のシミュレーション空間の中で実際にAutowareを動かし、認知、自車位置の推定、判断制御を含む全てのAutowareのモジュールを現実世界に近い形でテストしています。
これらのテストは多大な労力とコストがかかりますが、評価対象によって正しいツールを選択することにより、コストを削減しながら効率を上げることが出来ます。シミュレータも一つの例ですが、AutowareモジュールのソフトウェアレベルのテストとターゲットHWとの結合テストを使い分けています。
東京・西新宿でのシュミレーション
ここまではDevOpsの開発部分を説明しましたが、運用部分も重要です。
レベル4自動運転ではセーフティドライバーの乗車か、無人車両の場合、現時点では遠隔で監視および緊急時介入が出来ることが走行の条件になります。Web.Autoのフリートマネジメントシステムを使うと実車両の現在地、スケジュール、走行データ、映像を遠隔で監視したり、エラー情報や走行データを分析することでシステムの不具合解消や機能アップデートに役立てる事が出来ます。このような運行管理ソリューションが公道での自動運転車両の安全運行を支えています。
このようにAutowareと親和性高く開発から運行までの全てをエンドツーエンドで提供できる数少ないプラットフォームであることがティアフォーのDevOpsの強みになります。
最後はPilot.Autoになります。Pilot.Autoはこれまで集積したテストデータや実装ノウハウを用いた検証済みの自動運転ソフトウェアをリファレンスデザインとして提供するものです。中身はAutowareなので、お客さまはソースコードや設計情報を確認することができます。これにより、お客さまが実現したい自動運転ソリューション、例えばデリバリーロボットや工場内搬送カート、シャトルバス、ロボタクシー、自家用車などの開発を支援します。
自動運転を実現したいという企業様はオープンソースソフトウェアを使って一から開発するよりも、これらの製品を使ってカスタマイズすることで、市場に参入するまでの時間を大幅に短縮することが出来ます。
プラットフォームの採用事例をいくつかご紹介します。2018年からスズキ株式会社とティアフォーはロボットタクシーでレベル4の自動運転システムの実用に向けた共同開発を続けています。また、ヤマハ発動機株式会社とは工場や倉庫向けの自動運転EV「eve auto」の共同開発を行っています。
Pilot.Autoを搭載し、Web.Autoのフリートマネジメントを使って工場内の安全な走行を管理しています。
ティアフォーではDevOpsを実現するためのWeb.AutoやPilot.Autoを提供していますが、今後はパートナー企業にも開放していくことで、パートナー自身がお客さまにDevOps環境を使用した自動運転のソリューションをご提案いただくことが可能になります。
その他、ティアフォーはMIHの自動運転ワーキンググループを主導し、Pilot.AutoとWeb.Autoを活用したOpen AD Kit という自動運転実現のためのキットの開発を進めています。
先述した通り、日本政府は2025年度に無人での自動運転移動サービスを50カ所で実現するという目標を掲げていますが、これに対しティアフォーは同年度に26カ所以上で実装するという目標を設定しています。
現状では市場に対して自動運転車を供給することが出来ていませんが、需要は急増しています。そのような背景もあり、ティアフォーは新興OEMや海外メーカーと協力して、車両販売事業も行っています。
ティアフォーでは自動運転機能に対応したMinibusの供給を始めており、実際に販売をしています。将来的にはこのMinibus以外にもモデルを増やしていき、自動運転車両販売のマーケットリーダーとなることを目標としています。
ティアフォーでの車両開発についてご説明します。パートナーのOEMメーカーから供給されるベース車両に対して、駆動系の電動化やセンサコンピュータの仕様設定から設計開発を行い、ティアフォーの所有しているソフトウェアプラットフォームと結合することで、ホワイトレーベルという形で自動運転EV車を提供しています。
ティアフォーだけでは自動運転車の大規模な改造はできないため、TONOXとパートナーシップを結び、共同で開発と改造を行っています。2023年6月にはホワイトレーベルEVの「ファンファーレ」を発表しました。「Minibus(ミニバス)」の販売はすでに開始しており、他のホワイトレーベルモデルも順次出荷予定です。
ティアフォーの「ファンファーレ」
これまでは、Autowareの開発と世界中のパートナーとの自動運転技術の拡大を推し進めるエコシステムの構築に努めてきました。今後は自車の電気電子アーキテクチャー (Electric Electronic Architecture:EEA)やシステム・オン・チップ (system-on-chip: SoC) を含めたソフトウェア定義車両(SDV:software-defined vehicle) の開発をすすめ、自動運転を含む次世代車両の技術を開発するというフェーズに進んでいきます。
自動運転実現の裏側では、多大な努力を重ねて開発を行っていますが、ティアフォーの今までの知見や実績をパートナーと共有しながら、早期に自動運転を実現していきたいと思っています。
ティアフォーの提供するソリューションについてもっと知りたいですか?2024年のCESでお会いしましょう。
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Autoware — Github | The Autoware Foundation

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